建設業許可は、個人事業主でも法人でも取得することが可能です。
そこで、個人事業主が建設業許可を新規で取得しようと考えたとき、法人化すべきかどうかで悩まれる方もいらっしゃいます。
結論から言いますと、今後1~2年で法人化を検討されているならば、まず法人成りしてから建設業許可を取得されることをお勧めします。
法人化をご検討の方は、こちらのページもご覧ください。
>> 建設業許可取得時に個人事業主が法人化する場合の注意点についてはこちら
また、こちらのページもご参考に。
>> 建設業許可が必要なケースと取得のメリットについてはこちら
目次
個人で取得の建設業許可はその方だけのもの
個人の許可と法人の許可では、許可の対象者が異なります。個人の場合は、その特定の個人にのみ与えられた許可ですので、仮にその方が亡くなって相続人が事業を引き継ぐ場合であっても、故人が取得していた建設業許可を引き継ぐことはできません。
よって、相続人が許可を取りなおす必要があります。
逆に、法人で許可を取得した場合には、法人の代表者が亡くなった場合であっても、
経営業務の管理責任者や専任技術者が欠けない限りは、そのままの許可で事業を継続することが可能です。
但し、故人が経営業務の管理責任者や専任技術者となっていた場合には、その変更を都道府県知事に届け出なければなりませんのでご注意ください。
ですから、法人であっても、不測の事態に備えて、次の経営業務の管理責任者や専任技術者の候補を準備しておく必要があります。
また、許可取得後に個人事業主が法人成りした場合も、個人から法人へ許可を引き継ぐことはできません。
この場合も、法人として許可を取りなおすことになります。
許可を取りなおすことになると、行政書士への代行報酬や申請手数料が余計にかかることにもなります。
そのようなことを考えると、近い将来、法人化を考えているならば、先に、法人化してから建設業許可を取得しておく方がよいといえます。
ただし、法人化することで信用面や税務面でのメリットもありますが、法人設立費用などまとまった資金が必要となります。
また、個人と比べて会計処理が複雑になりますので、税理士との顧問契約などその他の費用が発生する場合もありますので、法人化後のコスト面も踏まえて、法人成りするかどうかを考えなくてはなりません。
では、個人で取得する場合と法人で取得する場合のメリットとデメリットについて説明してみたいと思います。
個人での建設業許可取得のメリットとデメリット
個人で建設業許可を取得するメリット
・法人設立費用が不要・法人設立後の税務署などへの届出が不要
・法人に比べて建設業許可申請書類が少ない
・従業員が4名以下の場合社会保険の加入が不要
個人で建設業許可を取得するデメリット
・法人でなければ取引してくれない場合がある・許可取得者が亡くなった場合、建設業許可を引き継げない
・法人化した場合、建設業許可を取得し直す必要がある
法人での建設業許可取得のメリットとデメリット
法人で建設業許可を取得するメリット
・社会的信用度が高い・金融機関からの融資が受けやすい
・事業承継がしやすい
・個人の資産と法人の資産を分けることができる
・優れた人材の雇用が行いやすい
・節税がしやすい(一定以上の売上がある場合)
・設立から2期は消費税がかからない
法人で建設業許可を取得するデメリット
・法人設立費用が必要となる(法定費用20万円程度)・本店・役員・事業目的等を変更する際に登記が必要となる
・税理士報酬が個人に比べて高くなる
・赤字でも法人住民税(7万円/年)が課税される
・社会保険に加入しなければならない
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>> 建設業許可取得時に個人事業主が法人化する場合の注意点
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