500万円以上の電気工事を行うには、「電気工事業の建設業許可」が必要となります。

なお、電気工事業を行う場合には、電気工事業法道府県知事又は経済産業大臣への登録を行う必要がありますのでご注意ください。

これは、建設業許可とは別の手続きで、建設業許可を取得された場合には、許可取得後にみなし登録電気工事業者届出を行うことになります。

>> 電機工事業の登録等について詳しくはこちら

電気工事業の建設業許可を取得される事業者様は、要件を満たす場合、関連性の高い「電気通信工事業」や「消防施設工事業」を一緒に取得されるケースが多いです。

>> 電気通信工事業について詳しくはこちら
>> 消防施設工事業について詳しくはこちら

また、公共工事の発注も多い許可業種で、経営事項審査を受審して公共工事の入札にチャレンジされる事業者様も多い業種でもあります。

建設業許可の29業種のうち、「電気工事業」は次のような工事のことをいいます。

>> 建設業許可が必要なケースと取得のメリットについてはこちら

電気工事業に該当する工事とは?

電気工事とは、発電設備、変電設備、送配電設備、構内電気設備等を設置する工事のことをいいます。

建設業許可事務ガイドラインにより、太陽光パネル設置工事については。屋根一体型物は「屋根工事」、太陽光発電設備の設置工事は「電気工事」に該当するとされています。

>> 太陽光パネル設置工事について詳しくはこちらをご覧ください。

電気工事の例示

発電設備工事、送配電工事、引込線工事、変電設備工事、構内電気設備(非常用電気設備を含む。)工事、照明設備工事、電車線工事、信号設備工事、ネオン装置工事

電気工事業の建設業許可を取得するには?

では、ここからは電気工事業の建設業許可を取得するための要件の概要について解説します。

建設業許可を取得するには次の5つ要件を満たす必要があります。
建設業許可取得するための要件

① 経営業務の管理責任者がいること
② 専任技術者がいること
③ 請負契約に関して誠実性があること
④ 財産的基礎または金銭的信用があること
⑤ 欠格要件に該当していないこと


実際の許可申請では、これらの要件を満たし、かつ書面にて証明(確定申告書や契約書類等)する必要があります。

経営業務の管理責任者とは?

経営業務の管理責任者とは、個人の場合申請者法人の場合常勤の役員で、過去に一定期間、建設業の経営経験がある方のことをいいます。

経営業務の管理責任者は常勤性が求められるため、他の法人の常勤役員専任性のある業務(営業所を異にする宅建業の取引主任者等)との兼任ができません。

電気工事業の経営業務の管理責任者となれる方

電気工事業の建設業許可で経営業務の管理責任者となるための経営経験としては主に次のものがあります。

電気工事業を営む事業所5年以上の法人役員・個人事業主としての経営経験があること
電気工事業以外の建設業を営む事業所6年以上の法人役員・個人事業主としての経営経験があること

※その他、経営業務の補佐経験で要件を満たす場合もあります。
※上記経営経験要件は、令和2年10月1日に変更される予定です。

>> 経営業務の管理責任者の要件について詳しくはこちら

専任技術者とは?

専任技術者とは、技術上の統括責任者としての役割を果たす建設業の業務について専門的な知識や経験を持っている方のことをいいます。

専任技術者の要件を満たすのは、次の実務経験又は資格いずれかを有している方となります。

また、専任技術者は「専任性」が求められますので、営業所に常勤して専ら専任技術者としての職務に従事する必要があります。

電気工事業の専任技術者となれる方

電気工事業の専任技術者としての実務経験の考え方について
電気工事業は特殊で、電気工事業の登録がなければ自社で工事を施工することはできず、この電気工事業の登録には、電気工事士の資格が必要となります。

よって、電気工事業の建設業許可の取得をお考えの事業者様は、電気工事士の資格を所持されている方がいることが前提となり、その方が専任技術者となることが一般的です。

よって、他の業種のように、実務経験でも専任技術者となれるとはされておりますが、この実務経験においても電気工事業登録をされている事業者での電気工事の実務経験となりますので、実務経験のみ専任技術者での建設業許可申請はほぼありません。

というのも、電気工事を行えるのは、電気工事士の資格を持った方しかできないからです。

つまり、基本的には、電気工事業での実務経験は、電気工事士の資格を取得してから、登録電気工事業者で電気工事に従事した期間ということになります。
電気工事業の専任技術者となるための主な資格
1級電気工事施工管理技士
②2級電気工事施工管理技士
第1種電気工事士
④第2種電気工事士(+実務経験3年)
⑤電気主任技術者(+実務経験5年)
など
※赤字資格は「特定建設業」の専任技術者となることもできます。
※実務経験の考え方については、上記のとおりです。

>> 専任技術者にの要件ついて詳しくはこちら

その他の要件について

>> その他電気工事業の建設業許可を取得するための要件について詳しくはこちらをご覧ください。

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行政書士の中村 武と申します。

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